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北極書店

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荊の城

北極書店です。

荊の城

荊[いばら]の城 上 (創元推理文庫)

サラ・ウォーターズ / 東京創元社



明日まで、日展会館で開催されている
活版凸凹フェスタに、北極書店も出品していますが
今回、新作としては しおり を出しています。
もちろん美篶堂まつりでも出品致します。

北極書店謹製
「かきとめて 栞」。(文庫本向けと単行本向けあり)

凸凹フェスタでは、その使い方のサンプルとして
北極書店書皮をかけた文庫本に、
使い方を書き込んだ栞を挟んでディスプレイしている訳ですが、
ぜひその文庫本に注目していただきたい。
まだ読みかけなのに、泣く泣く置いて来たのだから。

「荊の城」は、BBCで映像化されていて、
私はそちらを先に見て衝撃を受け、原作を取り寄せたのです。
結末を知りながらミステリーを読んでいるのです。
それでも面白い。
ミステリーの詳細をここでバラすような無粋はしません。
ではなにがいいのか?
この話では、「書物狂」の叔父が侘しい城で、
書物に埋もれて暮らしてる。
その本の朗読や管理を姪に手伝わせているのだが、
叔父の蔵書というのが、すべて、××なのである。

活版はデザイン素材ではなく、印字、であり、書物の主たる
構成物である。
そしてまた、長らく木口木版による挿画、蔵書票の版画も
同様であって、独立した美術品という地位は得ていなかった。
その上で、
それらの作品としての円熟に結果的に貢献したのが
19世紀後半の富裕層の趣味嗜好への投資であり、
趣味嗜好としての「××」もまたしかり、なのであります。
19世紀末の息詰まる空気まで描いている「荊の城」は
活版と版画と××の関係をもありありと感じることが出来るのです。

作品の重要な鍵となるので、××表記しているが
知りたければ読むべし。

お届けをご希望の方は北極書店まで。

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by hokkyokubook | 2010-05-05 00:22 | 書店
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